SSブログ
感想・レビュー ブログトップ
- | 次の10件

ありのままで。 [感想・レビュー]

個性個性といいながら、結局は皆と同じ理想像を押し付けてくる世の中が悪いのだろうか。

人が生来持つ、「ありのまま」で生きていくのは難しい。



成長するにつれて、ありのままの自分をさらけ出すことが必ずしもいいことばかりではないことに気づく。
かといって悪いことばかりでもないはずなのに、デメリットばかりを気にして隠すことを選ぶ。


対外的な自分。
常識や世間に立ち向かうために、それぞれが別の顔を持っている。





エルサほどではないにしろ、みな何かを隠し抱えながら生きている。



自由とは孤独。
それを恐れなければ、人はいつだって自由なんだ。






2連休暇だったんで、、、


nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:日記・雑感

永遠の0 [感想・レビュー]

とうとう読み終えた。
2回読みました。

588ページ。
こう書いてしまうと大したことはなさそうだが、僕にとっては相当長かった。

おまけに内容のせいで、後半になってくるとだんだん読み進めるのが辛くなってくる。


それを2周。

非常に長い戦いだった。





そもそもこの本を買ったのは去年の12月の初めごろだった。
昨年12月21日に公開になった、この本を原作とした映画「永遠の0」のPVを見て興味をひかれ、公開前に読み切って、それから映画を見に行こうという魂胆だったのだ。




しかしながら買ったはいいものの、一ページも読むことのないまま映画は公開し、年が明けてしまい、結局読み始めたのは確か1月末か2月の初めくらいでした。







小説「永遠の0」

放送作家として人気番組「探偵!ナイトスクープ」などを多数構成してきた、百田尚樹さんの小説家デビュー作。

放送作家として第一線で活躍してきた方とはいえ、デビュー作でこれほどのものを書き上げるとは驚きです。
映画化もされた「ボックス!」や、第10回本屋大賞を受賞した「海賊とよばれた男」も百田さんの作品。








さて、上のPVを見た方はわかると思いますが、これは戦争の話です。
第二次世界大戦期、日中戦争(支那事変)半ばから太平洋戦争にかけて海軍の航空兵としてゼロ戦を駆り、第一線で戦いつづけ終戦間際に特攻により戦死した「宮部久蔵」の軌跡をたどる物語だ。

主人公は現代を生きる、彼の孫にあたる「佐伯健太郎」だが、実質的には実祖父の「宮部久蔵」が主人公。



「宮部久蔵」という男は、“海軍航空隊一の臆病者”らしかった。
彼は、命を日本国に捧げた志願兵、軍人でありながら、ミス=死というただでさえ危険な戦闘機の搭乗員として、常に命のやり取りが行われている戦場に身を置きながら“何よりも命を惜しむ男だった”という。

国に残してきた妻や、生まれたばかりの娘の為にも、絶対に生きて帰る。
誰に罵られようと馬鹿にされようと生き残ることに全力を尽くす。

ただ戦場では生き残ろうと思ったところでそうそう生き残れるものではない。
その信念を貫き通せたのは、彼が類稀なる天才パイロットだったからだ。



そんな生き残ることだけに執着し続けた凄腕の戦闘機乗りが、なぜ終戦間際というタイミングで特攻に志願し、その命を散らしてしまったのか。

その心境の変化というか、その理由が非常に気になりました。



孫の健太郎が、「宮部久蔵」を知る元戦友たちにインタビューをして回る、という形式で話は進んでいきます。
話を聞いて回るに従って少しずつ明らかになっていく「宮部久蔵」という人物の人となり。
健太郎を取り巻く現代の状況も同時に変化していきます。



それにしても、死ぬと分かっている人物の物語を知ることほど辛いものはない。
感情移入すればするほど読み進めるのが辛い。
死ぬな!死ぬな宮部!!といくら願ったところで、死ぬことはもう初めから確定している。
誰も彼の死ぬ瞬間を、その死体を確認していないようだから、実は死んだことになっているというだけで「実は生きてましたー」的な展開を想像したりもする。
だけど所詮は気休めだ。


またFFの話で恐縮だが、FF7のザックスとかエアリスもそうだよね。
わかるかなぁ?

「クライシス・コア FF7」の主人公はFF7本編ではすでに死んでしまっているザックス。
ヒロインはFF7本編で殺されてしまうエアリス。
死ぬ運命にある2人のラブストーリー。

泣ける。

ラストで、FF7の主人公であるクラウドを命がけで守り、バスターソードを託し息絶えるザックス。

泣ける。

もう二度と帰ることのないザックスの帰りを待つエアリス。

泣ける。





脱線しました。
話を戻します。

戦争。

戦争は決して起こしてはならない。
かつての戦争も決して美化してはならない。

頭では、知識としては、情報としては理解しているつもりでも、我が身に降りかかってこない事には結局分からない。


しかし実際に命を賭して戦った人たちがいて、その一人ひとりに切ないドラマがあった。
人一人の命が消耗品のように扱われ、生きるか死ぬかを分けるのは運次第。
かつてそんな時代が本当にあった。



みんな生きていたいに決まっている。
それでも、ひとたび戦争にでもなれば毎日当たり前のように人が死ぬ。
どうせ死ぬなら、その死は意味のあるものでありたい、価値のあるものでありたい。
そう願うに違いない。
それはいつの時代も変わらない感情だろう。

じゃあ、あなたにとって満足する死とはなんだ?


もはや敗戦が決定的な中、“特攻”には何の戦略的価値も意味もなかったそうだ。
その特攻によってたくさんの若者の命が、ここ沖縄の海にも散って行ったのかと思うとやり切れない。






小説のエピローグにはモデルがあるらしい。
戦艦ミズーリと特攻隊員の逸話だ。



太平洋戦争末期の昭和二十年(一九四五年)四月十一日午後二時四十三分、鹿児島県薩南諸島喜界島沖で、一機の零式戦闘機が米国戦艦「ミズーリ」の右舷艦尾に体当たりした。
この勇敢な攻撃に心を打たれたウィリアム・キャラハン艦長は、この特攻隊員を水葬にして手厚く葬ることを提案した。艦内には「敵兵にそんなことをする必要はない」という反対もあったが、艦長は「敵兵でも死んだら敵ではない。国のために命を捧げた勇士である。これは艦長の意志である。丁重に葬ってやりたい」と艦内に放送し、星条旗に日の丸を描かせて遺体を包み、翌十二日、礼砲五発、全員敬礼をして水葬にしたという。

今でも、ミズーリの右舷艦尾には「カミカゼ・アタック・サイト」(特攻機の攻撃場所)と称する「凹み」が残り、訪れる観光客の関心を集めているのである。 
当時、この特攻機の部隊や操縦士の身元は不明だったが、「戦艦ミズーリ記念協会」のボランティアの人々が、記録を丹念に調査した結果、この特攻機は鹿児島県の鹿屋(大隅半島)を飛び立った「第五建武隊」(計十六機)のうちの一機、石野節雄・二等飛行兵曹(当時十九歳・岡山県出身)であることが判った。 
ミズーリ記念協会のドナルド・ヘス副会長は、「ウィリアム・キャラハン艦長は兄を日本軍との戦闘で失っていたが、特攻機の操縦士を手厚く弔い、最大限の敬意を表した。平和と友好のしるしとして、艦上で日米の関係者が対面するのは意義深いことである」と、石野二等飛行兵曹の慰霊祭を行うことを計画した。

水葬から、丁度五十六年目にあたる平成十三年(二〇〇一年)四月十二日、特攻隊員の家族らを招いて、真珠湾に係留中のミズーリ艦上で慰霊祭を開催した。高齢で出席できない石野二等飛行兵曹の遺族に代わり、ともに鹿屋基地を出撃して戦死した隊長の矢口重寿中尉(当時二十三歳・茨城県出身)、曽我部隆・二等飛行兵曹(当時十九歳・愛媛県出身)や石野二等飛行兵曹の叔父(敵空母に体当たりをして自爆)の遺族が出席、艦長の長男や元乗組員たちと対面した。
 「キャラハン艦長の人道的な配慮に一言お礼を言いたい」と、日本側遺族の一人として出席した松山市在住の曽我部隆さんの姉・鎌田淳子さんは、「弟・隆とともに亡くなった甥の石野節雄が、半世紀以上過ぎてもこのように手厚く葬られていたことを知り、ようやく心の区切りがついた気がします」と米国側の温かい配慮に感謝したという。 
(参考文献:高知新聞・平成十七年十一月二十二日付)

(http://www.geocities.jp/kyoketu/68151.htmlより)



キャラハン艦長の度量もさることながら、石野節雄二等飛行兵曹はどんな気持ちで最期の瞬間を迎えたのかな。

今だったら、やりたく無いことはやらなくていい。
でもそんな世の中ではなかった。





小説の中で最も心に残っている所は、元海軍飛行兵曹・井崎源次郎の話の中に出てくる、かつて敵味方に別れて同じ戦場で殺し合った者同士の邂逅のくだり。

「ゼロのパイロットは強かった!」
「いやいやアメリカのパイロットの方こそ素晴らしかった!」

昔ながらの旧友にでも会うかのようなその再会のシーンは涙が溢れてきた。

国家レベルでは確かに争った。
たくさんの兵隊、一般市民が亡くなった。
しかし個人レベルではなんの恨みもないからこその事なのだろう。
戦争をしてしまったという事実は消すことのできない大きな過ちだが、楽しい昔話を共有するかのようなその光景は唯一の救いかもしれないと思った。

しかし忌むべき過去だ。
それはオリンピックではない。
殺し合いだ。

こんなに仲良くなれるのに、かつては殺し合った。
仲良く慣れたかもしれない人間を殺した。
それはとても悲しい事だ。



もう一つ印象的だったのは、「家族は帰る場所」という価値観。
僕にとっては「家族」「家」というのはまだ、帰る場所というよりは「旅立つ場所」だ。
GOALというよりはSTARTだ。
根無し草の僕にはまだその感覚は分からない。
むしろそれに縛られたくないと思っているくらいだ。

いつか僕にも解る日が来るかなぁ。




正直今は平和な方だと思う。
マクロ的に見たらどうかわからないけど、少なくとも日本に住む僕に言わせれば平和だ。
明日死ぬかもしれないとか、油断したら命を落とすとか、そんな可能性は限りなく低いし、そんな状況にはなかなかならない。

ただ「生きている」という事実だけでは満足できず、欲深くそれ以上の幸福を求めることができるのがその証拠だ。


みな自分の幸せに気づいてはいない。
他の誰かの幸せを羨んでばかりで。
誰かが自分の幸せを羨んでいるとも知らずに。


いつかまた戦争にでもなろうものなら気づくのだろう。
自分たちがこの上なく幸せだったということに。


そして無事生き抜くことができて、また新たな平和がやってくるようなことがあればそこで初めて、ようやく実感できるのであろう。
生きてここにいるということが、それだけでどれだけ価値があることなのかを。


nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:日記・雑感

プラチナデータ。 [感想・レビュー]

また映画を観てきました。


その映画を我々はこう呼んでいます。

プラチナデータ。※囁くように読んでください。





プラチナデータ (幻冬舎文庫)

プラチナデータ (幻冬舎文庫)

  • 作者: 東野 圭吾
  • 出版社/メーカー: 幻冬舎
  • 発売日: 2012/07/05
  • メディア: 文庫










<それは明日かもしれない、近い将来の日本>
【プラチナデータ】から犯人を特定する最先端のDNA捜査が可能になり、検挙率100%、冤罪率0%の社会が訪れようとしていた。
神楽龍平(二宮和也)は警察庁の科学捜査機関「特殊解析研究所」に所属する、天才科学者。
いくつもの難事件を解決してきた彼は、DNA捜査の重要関係者が殺される連続殺人事件を担当することに。
しかし、わずかな証拠からDNA捜査システムが導き出した犯人は、なんと、神楽自身だった―。
まったく身に覚えがない神楽は逃亡を決意。
“追う者”だった神楽は自ら作り出したシステムによって“追われる者”に。
神楽を追うのは、警視庁捜査一課の辣腕刑事・浅間玲司(豊川悦司)。
現場叩き上げとしてのプライドを持つ百戦錬磨の浅間は、 逃げる神楽を徹底的に追い詰める。そして、容疑者・神楽がもう一つの人格"リュウ"を持つことを知る―!
神楽は白か黒か?信じられるのは科学か、自分自身か?それは人類の希望か、絶望か。

全てのカギを握るのは、【プラチナデータ】。


~公式サイト[STORY]より抜粋。~http://www.platinadata.jp/top.html






東野圭吾作品だからハズレはないだろうと思っていたが、その通り普通に面白かった。

しかしこの手の作品はやっぱりハリウッド映画や海外ドラマの方が面白い。
まったくもって個人的な意見で恐縮なんですが、邦画でしかもオール日本人だとなんだかしっくりこないというか…。
いや、全く名前も知らない外人さんたちが画面に出てくる方がよっぽどその世界に入り込めるというか…。
演技してるっていうのがわかってしまうと覚めてしまうというか…。

なんだろう?二宮くんだったからダメだったのかな?
いやもちろん演技はうまいと思うんだけど、テレビのバラエティとか普通に出ててその人自身がどんな人なのか分かってしまっていると、「これは演技だ」っていうのを必要以上に意識してしまって白々しく感じてしまうというか、目の前に展開されている物語が嘘くさくなってしまうというか…。
特にこういう、例えばマイノリティリポート風な近未来のSFちっくな描写が入ったシリアスなものほど特に。


そんなこと言ったら邦画なんて全然楽しめなくなっちゃうんだけど、その役者さん自身のことを知ってしまうとダメなんだよね。


そういう個人的なノイズを除いて観ることができていれば結構面白かったのではないかと思うから残念なところだ。






でも少なくとも、観た人しかわからないと思うが、多分あの場面で神楽くんはバイクに乗らない方が良かったんじゃないかと思う。










DNA。
人間の設計図だと言われるそれが、その人の人生にどれだけの影響力を持っているのかという問題は確かに気になるところだ。
たくさん小説にも映画にも漫画にも題材にされてきたくらいだしね。


もしDNAにその人の未来までもすべて記載されているとしたら夢も希望もないが、同時に絶望も苦難もない。
どういう事柄が得意で、どういう事柄に興味を持ち、どういう人間に惹かれ、どういう死に方をするのか。
近い未来、DNA情報が完全に把握できるようになり、そこからその人のすべての可能性が読み取れるようになれば、人々は人生における様々な苦悩から解放されるだろう。

DNAから読み取った情報を元に人生プランを立てればどれだけ順調な人生を送れることだろうか。
自分の得意とされる分野の勉強をし、自分に向いていると思われる仕事をして、相性がいいと思われる人と恋愛して結婚し、発症されると予想される病気を予防して長生きをし、壁にぶち当たったり挫折したりすることもなく、無駄のない完璧な人生を満喫できることだろう。

そうなればこんなに苦しむことはない。
占いなんかよりも遥かに信頼性があるわけだし。


波風も立たない、波紋すらできない、なんの変化も起きない、澄んだ水面のような人生。
苦しまないで済む。しかし幸せも感じない気がする。


心電図で言えば心停止の状態ってことだ。
ピーーーーーってやつ。




全てを知って安心したいと思う反面、全て行き当たりばったりの方が面白いと思う相反する気持ち。

「DNAですべてが決まるわけじゃない!」

という浅間刑事に対し、

「決まるんだよ!!」

と答える神楽。

そんな交わることのない平行線の様な押し問答が僕の頭の中で延々と続いています。




とまぁ、なんだかよくわからなくなってきたのでここまでにしておきます。
興味がある方は是非映画館へ。

それでは。
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:日記・雑感

フライト。 [感想・レビュー]

久しぶりに劇場で映画を観た。

観た映画というのは「フライト」だ。


その感想を書こうと思う。




だから、まだ観てなくて、これから見ようと思っている人は読まないほうがいいかもしれない。
ネタバレはしないつもりだが、念のためそう言っておく。

いや、観る予定の方はこの記事も読まず、予告編も観ずに映画館に行ってチケットを買うべきだ。
結論から言うとかなりいい映画なので、ぜひ観てみる事をオススメする。

メガネをかけてようが、コンタクトしてようが、裸眼の人だろうが、最後には皆視力を失って、エンドロールをまともに見ることはできないでしょう。





フライト(デンゼル・ワシントン主演) [DVD]

フライト(デンゼル・ワシントン主演) [DVD]

  • 出版社/メーカー:
  • メディア: DVD


フライアウェイ!


nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:日記・雑感
- | 次の10件 感想・レビュー ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。