マスカレード・ホテル [感想・レビュー]
劇場公開初日に東野圭吾の小説が原作の「マスカレード・ホテル」を観た。
刑事もの、といかミステリー?ものなので、ネタバレを避けながら書くとほとんど書けることは無くなってしまうのだが、ただ一つ言えることは、
ホテルマンの、ひいてはサービス業の大変さをこの映画を見て改めて知ってほしい!!ということ。
もちろん大袈裟だったり誇張している部分は多少あるだろうけど、しかし大体あんな感じだ。
ほんとーにいろんな客、、、お客様がいる。
もちろんすごくこちらに気を使ってくれる、手のかからない、というかむしろ助けてくれるお客様もいれば、一方で無理難題をふっかけて足元見ようと企むお客様もいる。
しかし
「ルールはお客様が決めるものです。(中略)お客様がルールブックなのです。だからお客様がルール違反を犯すことはありえないし、私たちはそのルールに従わなければなりません。絶対に」
『マスカレード・ホテル』東野圭吾より
一流と言われる所ほど、お客様は絶対。
まさに神さま、仏様、王様。
超一流になってくると、客層がいいというか、お客様の心が広すぎて、人柄が良すぎて、それで全然問題はないんだけど、一流くらいだと中途半端な方々も混ざって来るから、彼らの我儘に悩まされる事になる。
ほらヤクザもさ、上の人たちはちゃんと礼儀をわきまえているけど、問題を起こすのはいつも下っ端か、中途半端に権力持ったチンピラじゃん?
そんな感じ。。。。なのか?
まぁいいや。
我々ホテルマンが、お客様にへいこら頭を垂れている分には問題ない、こっちが耐えればいいだけの話だから、しかし一番困るのがお客様同士のいざこざ。それぞれがそれぞれのルールを持ち出して、それがぶつかって来ると困っちゃう。誰の肩持ちゃいいのって。
加えてそこにホテルを経営する会社、我々の雇い主が我々に強いるルールも絡んで来るとどうしようもない。
ハラスメント、ハラスメントとTVをつければワイドショーやリーガルドラマで叫ばれていて、ある意味ハラスメントブームのこのご時世を、完全に逆行している。
今の時代サービス業において、お客様と従業員じゃパワーバランス的にお客様が圧倒的に優位。
そうなって来ると、悪意を持って(仮にそんなつもりが無くても)客であるという立場を利用して権力を振りかざして無理を通そうとすれば、それは立派なパワハラだ。
しかしイメージが大切なサービス業において、お客様をパワハラで訴えるなどもってのほか。
個人的にはどんどん訴えるべきだと思うけれども。
もう極端な話、社会には奴隷が必要だけど、奴隷なんて作ったら炎上しちゃうから、金を払うから奴隷役やってね、っていってるようなもんだよね。
精神的にも肉体的にも負荷の重い奴隷役なんてやらせるなら、もっと金を払えって話だよ。
限界を超えて、それほど死ぬ思いをしてまで頑張っている人を崇め讃えるふざけた価値観を持つ日本人よ目を覚ませ。
騙されてるぞ。
その頑張りに対して十分な対価はもらったのか。
無報酬の美学など捨ててしまえ。
日本人はやりすぎだ。
「お客様は神様」なんてもう死語だろ。
そんなのお客様がもうちょっと可愛らしかったというか、双方がリスペクトし合ってるというか、人情味あふれる方々ばかりだった頃の話だろ。
お客様はお客様。それ以上でもそれ以下でもない。
って自分がやってる職業をディスっても虚しいだけだな。
でもほんとどうかしてると思うよ。
現状は“そういうもの”と納得するしかないが、誰も心の底では納得してない。
無理やり「一流の接客」「一流の誇り」ってものに置き換えて見ないようにしてるだけ。
話はとても面白かったのだけど、そんな感じでちょっと変な所感情移入しすぎちゃった笑笑
そして「一流の対応」をしたばっかりに、最後あのオチだからね。
ちょっと東野さん、あんた一流ホテル、ディスってる?
一流(笑)、みたいな。
でも、序盤から散りばめられていた伏線が、どんどん回収されていくところなんかは、とっても爽快で、見事って感じ。
そして最初は反発していた、というかホテルマンの仕事をほとんどバカにしていたキムタク演じる新田刑事が、長澤まさみ演じる一流ホテルマンの山岸の仕事ぶりに徐々に感化されて、誰もが認める一端のホテルマンになっていくところなんかは、認められたというか、常日頃の頑張りが報われたような気がしました。
「疑うことが刑事の仕事なら、お客様を信じるのがホテルマンの仕事です!!」
とまぁ、なんのこっちゃ?って感じのレビューになりましたが、みなさま、面白いので是非是非劇場に足をお運びください。(説得力なし笑)
ちなみにマスカレード(masquerade)とは、「見せかけ、虚構、仮面舞踏会」という意味だそうです。
「ホテルに来るお客様は皆、『お客様』という仮面を被っている。そして我々ホテルマンは決してその仮面の中身を覗こうとはしない。ホテルにお越しいただいた皆様に心置きなく仮面舞踏会を楽しんでもらうのが我々の仕事だ」的なことを言ってたような気がする。
お忍び不倫カップルとか普通に居るからね。
とはいえ正直あまりピンとこなかったけど、それはホテルではなく、日本社会のことを指しているのではないか、と思った。
この国の社会はまさにマスカレード・ソサイエティじゃないのかと思った。
と上手いこと言ったところで以上、みなさまお気をつけて、いってらっしゃいませ。
刑事もの、といかミステリー?ものなので、ネタバレを避けながら書くとほとんど書けることは無くなってしまうのだが、ただ一つ言えることは、
ホテルマンの、ひいてはサービス業の大変さをこの映画を見て改めて知ってほしい!!ということ。
もちろん大袈裟だったり誇張している部分は多少あるだろうけど、しかし大体あんな感じだ。
ほんとーにいろんな客、、、お客様がいる。
もちろんすごくこちらに気を使ってくれる、手のかからない、というかむしろ助けてくれるお客様もいれば、一方で無理難題をふっかけて足元見ようと企むお客様もいる。
しかし
「ルールはお客様が決めるものです。(中略)お客様がルールブックなのです。だからお客様がルール違反を犯すことはありえないし、私たちはそのルールに従わなければなりません。絶対に」
『マスカレード・ホテル』東野圭吾より
一流と言われる所ほど、お客様は絶対。
まさに神さま、仏様、王様。
超一流になってくると、客層がいいというか、お客様の心が広すぎて、人柄が良すぎて、それで全然問題はないんだけど、一流くらいだと中途半端な方々も混ざって来るから、彼らの我儘に悩まされる事になる。
ほらヤクザもさ、上の人たちはちゃんと礼儀をわきまえているけど、問題を起こすのはいつも下っ端か、中途半端に権力持ったチンピラじゃん?
そんな感じ。。。。なのか?
まぁいいや。
我々ホテルマンが、お客様にへいこら頭を垂れている分には問題ない、こっちが耐えればいいだけの話だから、しかし一番困るのがお客様同士のいざこざ。それぞれがそれぞれのルールを持ち出して、それがぶつかって来ると困っちゃう。誰の肩持ちゃいいのって。
加えてそこにホテルを経営する会社、我々の雇い主が我々に強いるルールも絡んで来るとどうしようもない。
ハラスメント、ハラスメントとTVをつければワイドショーやリーガルドラマで叫ばれていて、ある意味ハラスメントブームのこのご時世を、完全に逆行している。
今の時代サービス業において、お客様と従業員じゃパワーバランス的にお客様が圧倒的に優位。
そうなって来ると、悪意を持って(仮にそんなつもりが無くても)客であるという立場を利用して権力を振りかざして無理を通そうとすれば、それは立派なパワハラだ。
しかしイメージが大切なサービス業において、お客様をパワハラで訴えるなどもってのほか。
もう極端な話、社会には奴隷が必要だけど、奴隷なんて作ったら炎上しちゃうから、金を払うから奴隷役やってね、っていってるようなもんだよね。
精神的にも肉体的にも負荷の重い奴隷役なんてやらせるなら、もっと金を払えって話だよ。
限界を超えて、それほど死ぬ思いをしてまで頑張っている人を崇め讃えるふざけた価値観を持つ日本人よ目を覚ませ。
騙されてるぞ。
その頑張りに対して十分な対価はもらったのか。
無報酬の美学など捨ててしまえ。
日本人はやりすぎだ。
「お客様は神様」なんてもう死語だろ。
そんなのお客様がもうちょっと可愛らしかったというか、双方がリスペクトし合ってるというか、人情味あふれる方々ばかりだった頃の話だろ。
お客様はお客様。それ以上でもそれ以下でもない。
って自分がやってる職業をディスっても虚しいだけだな。
でもほんとどうかしてると思うよ。
現状は“そういうもの”と納得するしかないが、誰も心の底では納得してない。
無理やり「一流の接客」「一流の誇り」ってものに置き換えて見ないようにしてるだけ。
話はとても面白かったのだけど、そんな感じでちょっと変な所感情移入しすぎちゃった笑笑
そして「一流の対応」をしたばっかりに、最後あのオチだからね。
ちょっと東野さん、あんた一流ホテル、ディスってる?
一流(笑)、みたいな。
でも、序盤から散りばめられていた伏線が、どんどん回収されていくところなんかは、とっても爽快で、見事って感じ。
そして最初は反発していた、というかホテルマンの仕事をほとんどバカにしていたキムタク演じる新田刑事が、長澤まさみ演じる一流ホテルマンの山岸の仕事ぶりに徐々に感化されて、誰もが認める一端のホテルマンになっていくところなんかは、認められたというか、常日頃の頑張りが報われたような気がしました。
「疑うことが刑事の仕事なら、お客様を信じるのがホテルマンの仕事です!!」
とまぁ、なんのこっちゃ?って感じのレビューになりましたが、みなさま、面白いので是非是非劇場に足をお運びください。(説得力なし笑)
ちなみにマスカレード(masquerade)とは、「見せかけ、虚構、仮面舞踏会」という意味だそうです。
「ホテルに来るお客様は皆、『お客様』という仮面を被っている。そして我々ホテルマンは決してその仮面の中身を覗こうとはしない。ホテルにお越しいただいた皆様に心置きなく仮面舞踏会を楽しんでもらうのが我々の仕事だ」的なことを言ってたような気がする。
お忍び不倫カップルとか普通に居るからね。
とはいえ正直あまりピンとこなかったけど、それはホテルではなく、日本社会のことを指しているのではないか、と思った。
この国の社会はまさにマスカレード・ソサイエティじゃないのかと思った。
と上手いこと言ったところで以上、みなさまお気をつけて、いってらっしゃいませ。
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